葛飾北斎の塗り絵 6

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藤 鶺鴒

葛飾北斎「藤 鶺鴒」

葛飾北斎「藤 鶺鴒」塗り絵

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藤も江戸時代を迎えて人気園芸植物のひとつとなった。『花壇地錦抄』(1695年)には、多くの園芸品種があげられている。藤はフジ(ノダフジ)、ヤマフジ、シナフジ、アメリカフジの4種に大別される。北斎描くところは、フジの変種であるクチベニフジらしい。旗弁が白く、翼弁が紅色だからである。中国唐代中期の詩人銭起は「垂綸は巣鶴を覆う」と藤の美を称えた。これを賛としながら、鶴にかえて直線的な長い尾を誇る鶺鴒をもってきたのは、ひとえに北斎の美意識だった。
『浮世絵ギャラリー1 北斎の花』(河野元昭)

文鳥 辛夷花

葛飾北斎「文鳥 辛夷花」

葛飾北斎「文鳥 辛夷花」塗り絵

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「東風日夜発 桃李不禁吹 検点濃華事 辛夷落較遅」陳淳

大きな蕾や長楕円形の果物が幼児の握り拳に似ているところから名付けられたというコブシは、日本や朝鮮に自生するが、中国には分布しないという。それにもかかわらず、この絵はどこか中国の香りを放っている。日本では「辛夷」という漢字をあてるが、これは本来モクレンを指すという。それを知ってか知らずか、北斎は中国の文人陳淳の五言詩を賛に選んだ。元禄のころ日本へやってきたという文鳥も、中国趣味に加担する。
『浮世絵ギャラリー1 北斎の花』(河野元昭)

翡翠 鳶尾草 瞿麦(かわせみ しゃが なでしこ)

葛飾北斎「翡翠 鳶尾草 瞿麦」

葛飾北斎「翡翠 鳶尾草 瞿麦」塗り絵

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「回顧生碧色 動揺揚縹青」蔡邕

鳶尾草は一般に射干、著莪、胡蝶花などと書かれる。学名は[Iris japonica Thunb.]で、アイリス・ジャポニカを訳せば「日本の虹」というとても美しい名称となる。ただし鳶尾草も中国からやってきて、日本で野生化したという説もあるのだが、私は学名を信じたい。また瞿麦から思い出されるのは、優美にして清楚なる日本女性の美称「大和撫子」をおいてほかにない。意外なことに、鳶尾草と瞿麦はこうして結びつくのである。
『浮世絵ギャラリー1 北斎の花』(河野元昭)

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